今回は、基本となるサンプルであるバルクループを、速攻で、立ち上げることにしよう。
バルクループとは、
A.fx2lpのアウト用エンドポイントへ、256kバイトずつ、データを送り込み、
B. fx2lpのファームウェアにより、コントロールされるfx2lpが、
fx2lpのアウト用エンドポイントから、fx2lpのイン用エンドポイントへ、
上記送り込んだデータを、すべてコピーして、
C. fx2lpのイン用エンドポイントから、PCがデータを読み取るというものである。
(エンドポイントについては、前提3を参照)
インストールの手順は、以下のとおり。
①前回3.の
(http://usbhobby.sblo.jp/category/2592304-1.html)の方法で、
vc#、keil、cyconsole をインストールしたことを前提とする。
②オプティマイズの基板を、
USBのBタイプコードを介して(100円ショップで、3m300円)
PCに挿す。
③EZUSBfx2を認識させる。
ここでは、最初にインストールする時は、「EZ-USB」でなく、
「fx2lp(no eePROM)」となっているかもしれない。後述⑤参照。
この次に、
が現われ、「次へ」を押した後、
「次の場所を含める」をチェックして、さらに”次へ”を押す。
・目的のinfファイルは、開発環境の中に入っている。
「参照」において、インストールした、C:\Cypress\USB\CY3684_EZ-USB_FX2LP_DVK\1.0
\Drivers\cyusbfx1_fx2lpの中の、7、xp等のフォルダがあり、
これらの1つを選択する。
XP 32bitなら、以下のとおり、「wxp\x86」のフォルダを選択する。
さらにディレクトリを下ると・・・
OKを押して、しばらく待つと、次の画面へ。
④cyconsoleを立ち上げる。
>スタート>全てのプログラム>cypress>Cypress Suit3.4.7>cyconsole
それを立ち上げると、optionというタブにEZ usb interfaceというのがあるから、
それをクリック。
⑤オプティマイズEZUSBfx2のEEPROMに近い側の、赤いジャンパピンを抜いたまま
(つまりEEPROM無効にしたまま)、
PCに、EZUSBFX2の基板を挿す。
・このとき、cyconsoleに、「fx2lp(no eePROM)」とあるのを確認。
(「fx2lp(no eePROM)」でなく、「EZUSB」と出るようであれば、
以下の⑥をすれば、「fx2lp(no eePROM)」になる。)
・「赤いジャンパピンを抜いたまま」の意味は、後述の⑥が効かない場合がある、
という不具合が、報告されている点にある。
つべこべ言わずに、とりあえず、「赤いジャンパピンを抜いたまま」というのに、従う。
⑥上記インターフェースから、ダウンロードボタンを押す。
その意味は、すでに出来上がったファームウェアの「.hex」ファイルを
EZUSBFX2へ、導入する。
これで、EZUSBFX2は、このファームウェアに従い、動作することになる。
ダウンロードすべきファイルは、
C:\Cypress\USB\CY3684_EZ-USB_FX2LP_DVK\1.0\Firmware\Bulkloop\bulkloop.hex
ダウンロードすると、テキストが流れて、
cyconsoleのテキストの値が「EZUSB」に変わるのを確認。
⑦インストールした開発環境の
C:\Cypress\USB\CY3684_EZ-USB_FX2LP_DVK\1.0
\SuiteUSB\CySuiteUSB_3_4_7_B204.exeをダブルクリックして、
vc#等のサンプルをインストールする。
インストールといっても、ファイルが所定の場所に展開されるだけである。
別の方法としては、cypressの
Home > Products > USB Controllers > USB Hi-Speed Peripherals > EZ-USB FX2LP から、
右欄の「Software and Drivers (3) 」をクリックし、
そのクリックした先の頁の、さらに下の
「SuiteUSB 3.4 – USB Development tools for Visual Studio 」
“CySuiteUSB_3_4_7_B204.exe “をインストールしてもよい。
展開されるのは、PCの、C:\Cypress\Cypress Suite USB 3.4.7の場所で、
バルクループは、C:\Cypress\Cypress Suite USB 3.4.7\CyUSB.NET\examples\BulkLoop
にある。
後述のファームウェアとは、かなりフォルダが離れているので、注意を要する。
bulkloop.sin(C#2010の開発プロジェクトの大本ファイル)を、
クリックすると、C#2010の開発環境のファイルの全てが、立ち上がる。
右のプロジェクトから、”form”をクリックすると、左欄にフォームが表示されるので、
それをさらにダブルクリックすると、コードが現れる。
ちなみに、2012#で変換すると、formが変換されず、従って、コードも変換されず、
それゆえ、何も読めない恐れがある。
⑧後は、三角形矢印マークで、デバッグを行えば、フォームが立ち上がる。
C#2010上で、認識できなければ、
「EZUSBが見つかりません」となったり、
そのコードのうち、.timeoutの部分(エンドポイント探索の時間期限)の
エラーになるおそれがある。
ちなみに、stm32f0マイコンなら、
このバルクループをするだけでも、何年かかるか分からないから、
以前と比べると、大変な進歩である。