やまちゃんのオーディオブログ

真空管アンプ、最近は資金調達のためのFX,MetaTrader4ネタもやっています。

未分類

リニアテーブルとサーボモーターで軸方向の糸繰りを制御する方法(トランス自作)

投稿日:

トランスの巻き線の回転角度(すなわち、巻き線の角度を測定するロータリーエンコーダーのパルス数)に同期して、リニアテーブルをサーボモーターで駆動して、軸方向の糸繰りの場所を制御する方法としては、ACサーボモーターの仕様書を調べると、以下のようになると思います。おそらく。

前にも少し書きましたが、ACサーボモーターの位置制御の方法としては、古典的なパルス入力と、(高級な機種では)位置指令などがあり、サーボモーターのパルス入力の電圧は、24Vか5Vが一般的です。なので、ロータリーエンコーダーの電圧は、24Vがおすすめです。オムロンのカウンターと電源を共用できますし。

サーボモーターのパルス入力では、(電子ギアを何も設定していなかったら)1パルスを与えると、例えば(2の17乗)分の1度、動きます(17ビット仕様の場合)。この辺は、ステッピングモーターと似たようなもののだけど、常にフィードバックがかかり、目標パルスに相当する回転数になるよう、追従するところや、角度の細かさが、少し違います。なので、余談ですがMECH3の、赤い天使のようなのロゴのMECH3コントロールボード1つで、ステッピングモーターもサーボモーターも両方コントロールできます。

そして、電子ギアを設定すると、その割合を掛け算した角度だけ回転します。なので、ロータリーエンコーダーの入力を直接、サーボモーターのドライバに与え(もちろん、安全のため、サーボモーターのドライバの内部で、フォトカプラで絶縁されてだけど)、電子ギアを設定すれば、ロータリーエンコーダーの角度に追従して、軸方向のエナメル線の糸送りが可能になりそうです。

一般に電子ギアは(分子/分母)で設定できます。とすれば、例えば、リニアテーブルがボールねじで5mm動くとします。公称値0.5mmのUEWを使うなら、仕上り径0.56mmになり、これを例にとります。サーボモーターでも上記位相入力ができるので、ロータリーエンコーダーのパルス数が、1回転当たり500パルスとすれば、「ロータリーエンコーダー1回転当たり、0.56mm軸方向に進んでほしい」ことが目標となります。リニアテーブルは、「ステッピングモータ1パルス当たり、0.56mm/500、軸送りしてほしい」というスペックになり、さらに、サーボモーターでは、リニアテーブルが1回転当たり5mm進むので、ロータリーエンコーダーのパルス1つあたり「0.56mm/500軸/5mm 」回転してほしいとなり、サーボモーターでは、当該1つパルス当たり「0.56mm/500軸/5mm ×2^17」(#1)パルス分のサーボモーターのパルスを与える、すなわち、上記(#1)が、設定すべき電子ギア比になります(設定できるかは別として)。分子が、2の17乗×0.56、分母が2500になりそうです。何らかの都合で、軸が逆転した場合も、サーボモーターは位相入力によって回転方法の指令が逆転するように設定できるので、逆方向に追従します。おそらく。。

なお、ラジコンに使う安価なサーボモーターにおいて、PWMの幅で角度を制御する、と説明するサイトがありますが、主流となるACサーボモーターでは、それは一般的ではないので、忘れてください。現在主流のACサーボモーターでは、入力パルス1つで、設定した特定の角度分が、動くようになっています(古典的なパルス入力制御の方法では)。

サーボモーターの接続方法や使い方については、海外のyoutubeなどで紹介されており(字幕の翻訳を利用します)、どれも似たような接続になっており、多数のパラメーター設定をするということになります。そしてどのACサーボモーターでも、パラメーターの番号が違うほかは、似たり寄ったりの制御なので、使うサーボモーターに限らず、ほかのモーターの仕様書も読んでおいたほうがいいです。後述のRSー485の通信方法などが異常に詳しい仕様書もありますし、参考になります。

使うエナメル線(UEW)の太さに応じて、電子ギアを切り替えたりするには、ドライバー機器のパネルから設定する方法がありますが、それではソフトウェア的に切り替えられず、かなり面倒なので、①MODBUS RSー485や、②LANを用いたETHERCATという外部機器との通信方法があり、外部からパラメーター設定できるようになっているようです。後者は、情報がほとんどないだけでなく、通信ボードがかなり高額で、かなり難解です。なので、前者が動くドライバー機器で、RSー485とUSB変換ケーブルを使ってパソコンと通信をします。シリアル通信なので、所定のプロトコル(スタートビット、終了ビット、チェックサムなど)に従います。パネルでどのプロトコルを使うかを設定しておきます。C#からでも、RS485のシリアル通信を利用できるようなので(【C#連載】とりあえず通信にトライ! | RT Robot Shop Blog参照)、これに全面的に乗っかります(爆)。

また、上記の巻き線の回転数に応じて、追従制御するという場合だけでなく、原点に復帰したいときもあるので、パルス入力による制御だけでなくて、目標値指定などの位置制御方法を備えていると好ましいです。先ほどのMECH3コントロールボードでは、周波数を変えて、特定のパルス数を出力できるようですが、MECH3の説明に終始している記事やyoutubeが多く、生のボードとして使えるのかよくわかりません。上記赤いボード用に、パルスエンコーダーを接続して備えているものもあるので、手動送りの代わりにはなるのかもしれません。目標値指定を備える、使えそうなACサーボモータで、RS485が使えるものとしては、中華ですと「LC10p」で検索して60mm角のもの、例えば200Wのものが使えそうです。なお、「LC10E」だとETHERCAT仕様になってしまいます(Full-manual-A5-driver.pdf参照)。この機種は200Vしか使えませんしトランスで変換する必要がありますが、他に100v仕様のものだと、調べる限りパルス制御しか使えません。最終的にラズパイに移植して、パルスのIOを、所定回数、所定周波数で使えるなら、パルス制御だけでも原点復帰が可能かもしれませんが。。60mm角でなく40mm角だと、使えるリニアテーブルがない可能性もあります。格安のリニアテーブルは、ステップモーターのNEMA23の57mm角が多いので、60mmだと穴を大きくしないと使えませんが。。

-未分類

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

no image

91Bタイプアンプの製作(その2 アース処理編)

「91Bタイプアンプの製作(その1 紹介編)」では、とりあえずふたを閉めましたが、色々いじりたくなる性分で、安井先生の高周波対策のアース処理を始めました。また、ハムノイズ対策のためトランスをすべて木材 …

no image

91Bタイプアンプの製作(その3 チョークインプットへ改造、紹介編)

<初めに> タンゴのチョークインプットトランスのCH‐20‐150D(現行であればISOのLL20-150Dに相当)を、入手したので、91Bタイプアンプに、チョークインプットで外付けして、楽しんでいま …

[最近の記事]
2025年6月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930